バーサンのはなし

投稿者: | 2012年10月27日

頭がかゆくて仕方なくていまさっき頭を洗ってシーブリーズをガシガシ振りかけてかいてやった。爽快!

って、オッサンかよ。

今日は母親の誕生日で68歳になった。お祝い会に数日のうちに行くので今日は電話でおめでとうだけ言ってやった。
母親の病院通いはまだ続いている。そろそろ検査も打ち止めかと思っていたらとんでもない。まだまだかくしだまをもっていやがるぜ。

事の起こりは去年の暮れのインフルエンザの予防接種で、接種前の診察でいつも右腕ではかる血圧を左腕ではかったところ、日ごろ170とか180とかある最高血圧が120くらいしかなかった。かかりつけの医者ははっきり言ってボンクラなので「あーいいですね」で済ませたらしい。
その後母親の方は気になって家で電動の血圧計とかふつうの血圧計で両腕はかってみるといつも30~50くらい血圧が違う。
それを聞いて私がネットで調べてみたらどうも動脈硬化からくる血管の狭窄が原因らしい。
で、かかりつけに「血圧が左右違いすぎる」と診て貰いに行ったら「高安病か」などと言われ(ほらねぼんくらだ)医大送りとなったわけだ。
医大では紹介状を持った患者を初診専門の担当医が診る。プライマリ・ケアとかいうやつですか?しかし、この医者が最初に左右腕の血圧をはかるとほぼ同じの数字が出た。
「問題ないですよ」とあっさり言うのだがいちおうこういう高齢の高血圧の患者の段取りとしてABI検査と言って両腕両足首の血圧を寝ながら同時にはかって動脈硬化の度合いを測定する機械を使うことになった。
で、やっぱり左腕の血圧低い。おまけに左脚も。
機械が動脈硬化の度合いを判定してわかりやすいプリントを印刷してくれるのだがそこにも左腕左脚に動脈の狭窄か閉塞のあるおそれあり、とのご託宣。

即座に胸部と左腕の造影MRIと心エコーの予約が入れられ、その日のうちに心電図と血液検査。ひと月後にやっと専門医にご対面でき、結果を聞かされた。左鎖骨下動脈の狭窄だそうだ。鎖骨下動脈というのはそこからさらに別れて頭に行く血と腕に行く血を送ってる血管だから、そこが滞ると腕を上げたら頭が貧血になったりするらしいのだが、母親にはなにも自覚症状はない。腕に行く血が滞ると腕が冷たくなったりだるくなったり、ひどい場合は腕全体が細ってしまったりするらしいけれどもちろんそんな症状もない。医者はシャント(金属製の補強器具を血管の中に通し狭くなった血管を広げておくもの)を入れようというが母親は今はまだしたくないと突っぱねた(確かに自覚症状のない状態で内科的治療も経過せずに即手術なんてちょっと強引)。
医者もただでは引っ込まず、狭窄による脳への影響をみたかったのか今度は頭部MRIを撮ろうという。
で、またひと月経過してこれは異常なし。
今度は左脚の血圧に目をつけ、母親に歩行の障害はないかと聞いてきた。しかし母親は去年腰椎の圧迫骨折をしていてその加減なのか歩くと左脚を痛がる。 間欠性跛行というやつは腰の障害か閉塞性動脈硬化症が二大原因だというのに母親はどちらであってもおかしくない。で、今度は血管造影CT。

この間の月曜日がその検査と結果待ちの後の診察で、左脚下肢動脈の石灰化が認められて確かに閉塞性動脈硬化症ではあった。ただ、脚の冷感やだるさというような症状は全くなく、母親は「これは腰の痛みだと思うから手術はしたくない」と言い張り、医者が触診で脈の様子を診ながら「ふくらはぎはどうですか痛いですか」と聞いたので「ふくらはぎはなんともないです。脚の付け根が痛いです」というと不審がる。なんでも閉塞性動脈硬化の脚の痛みは主にふくらはぎにくるらしい・・・最初から言って欲しいが。
で、手術のしたそうな医者は「脈のエコーをみてみましょう」と。
それが再来週の月曜日で、その結果が聞ける診察は月末。
下手をするとこりゃ来年に持ち越しかもな。

私としては、心筋梗塞をやっている心臓がとりあえず丈夫に動いていることと、瘤のひとつもあっても全然おかしくないだろうと思っていた脳がなんともないらしきことがわかって(うれしくないおまけだが腎臓の数値があまりよくないこともわかった)こんな折でもないとわからなかったことがわかったのがよかった。
シャントの手術は金のかかるのもナンだし、あちこちいじくりだすとかえって病気を招くような気もするし、今は杖をつきながらでも釣りに行ったりして楽しくやっているのでそういう時間を縮めるような医療なら必要ないんじゃないかと思っている。

しかも一番動脈硬化によくないタバコをやめる気さえないしなあのバーサンは。まぁ、いまさら感もあるので私も放任する。タバコくさいのは大嫌いだけど。