夫のカメラが、壊れたそうだ。
夫の持っているカメラの機種には「黒死病」という有名な故障のクセがあるらしく、夫のはその症状がなかなかでなかったので「これは当たりだったか」と内心思っていたそうなのだが、とうとう発症してしまったと苦笑していた。
で、もう古い機種だからメーカーは修理を受け付けてくれないそう。
なんでも、部品の消磁をすると直るかもしれない(ネット上にその試みをして直した人がある)というので、100均にネオジム磁石を買いに行ったりしていろいろ今日はやってみたのだけれど、結局直らなかった。
直るにしても、直らないにしても、もうこのカメラの会社はデジタル一眼から撤退するという噂だから、中古でも買っておいた方がいいだろうと、昼にネットで探して、夫もそれでよいというので購入した。
前にも書いたけど夫、トイレのドアでケッつまずいて足の指にひびが入って何日か整形外科に通ったのだが、去年(年取ってきてひょんなことでケガしやすくなっているんだからそういう簡易な保険に入っといた方がいい、と私が説得して)入ったケガの保険が下りることがわかったので請求して、それがちょうど先週支払いされたところ。カメラの代金はほぼ同額で、これが「骨折り損のくたびれもうけ」というやつか(全然ちゃうわ)。
デジカメをいじるようになって、もう30年近くになるのだが、初めのころかなり奮発して買ったデジカメが使い慣れるころ、もっといい機能のものが出て、デジカメ自体の価格もどんどん安くなって、壊れたら買い替え、買い替えたものは壊れたものよりも安くて高機能になるのが当たり前のような感じだったのに、もうデジタル一眼自体があまり作られなくなり、新機種を手に入れる楽しみも味わうことができなくなるなんて、まるで思いもしなかった。
世界がどんどん閉じて行くみたい。
ネットもこのごろは、天気予報を見ようとしても、ブログを見ようとしても、すぐに広告が入ってすんなりと見られない。
これまでさんざただで享受してきたでしょ、なんでもただで手に入ると思ったら大間違い・・・というのはわかるのだけれど、ただただ、世の中に余裕もあそびもなくなってきたということじゃないんだろうか。
大雨が降ったら風呂の水を落とすな、と大阪では自治体からアナウンスがあるそうで、それは雨水を処理するポンプが壊れてしまったから。メンテナンスの費用を削減してポンプの保守がなされなかった。
今度はゴミを出すなといっているらしい。
ほんとうに、ほんとうに、私たちはいつの間にか、とても貧しくなってしまっていた。
そして、「貧すれば鈍する」という言葉通り、やさしさやいたわりがどこかにいってしまった。
SNSの汚い言葉たちを見るのが嫌で、縫い物をしたり上海をしたり逃げている。
でも、もうその気力もなくなってきた。







