ヒガンバナ近辺

投稿者: | 2013年9月25日

月曜日に明日香の稲渕の棚田に行ってきた。もうヒガンバナは見ごろを過ぎていた。

大学時代の嫌いな知人が埼玉の巾着田にヒガンバナを見に行ったようでブログにいろいろ書いていたので、私は根暗で性格が悪いために「バカじゃね?」とひとりごちていたのである。ひとりごちているのはいつもだけど。
「早咲きの彼岸花」と、さもヒガンバナに早咲き品種があるように書いていたが(これは巾着田のホームページにもそんなようなことが書いてあるので鵜呑みにしたんだろうが)、ヒガンバナ Lycoris radiata はみんな3倍体でクローンだから早咲きもへったくれもない。地温が早く低くなる条件下のところのものが早く咲いただけだろう。
それと、「白い彼岸花」と書いてあったが、これは全く別種の植物。別に、もともと赤い花だったのが突然変異で白くなったわけではない。

でも、まぁ、たいていの人はそんなもんだよね。花が好きだといっても花をわかっていなければならないこともない。早咲きの彼岸花や白い彼岸花という認識が世界の趨勢になっても別に誰も困らないもんね。
私が「気持ち悪い」だけだもんね。
そういう私だって無知の塊だしね。


「赤い」お彼岸のお中日の、彼岸花。


「黄色い彼岸花」、じゃなくて、ショウキズイセン。
学名は、Lycoris traubiiでいいのかな?この株の由来がわからないので私には同定できないけど。
ショウキズイセンはちょっと花期が早いみたいでもうほとんど咲き終わってた。


「白い彼岸花」、じゃなくて、シロバナマンジュシャゲ Lycoris ×albiflora ???
白いこういうリコリスは、ヒガンバナが3倍体になる前のもともとのタネのできるやつ(コヒガンバナ) Lycoris radiata var. pumila と、L. aurea とか L. traubii とかの黄色いリコリスの交配でできたものらしい。

で、黄色い方の親の素性のせいだか、黄色味の強いのとか、ピンクがかっているのとかちょっと色の幅があったりする。


こんなのとか

こんなのとか。

赤+黄=白or薄黄色orうすピンクというのは変だけど、コヒガンバナには黄色を消す遺伝子が、黄色いリコリス群には赤を消す遺伝子が乗っかってて、交配すると黄色も赤も消したがるので色が薄くなるらしい。

九州には、たまにタネができるヒガンバナがあったり、八重のヒガンバナとか色の濃いヒガンバナとかもあるらしいので、コヒガンバナももしかしてヒガンバナといっしょに中国から渡ってきているのかな?
ヒガンバナ近辺は変異とか遺伝とかもややこしそうだけど分布に人為が加わっているから余計にややこしくなっているんだね。