録画した話題のドラマ「明日、ママがいない」第一回を見た。
母の入院と重なったので見たのは退院した後の日曜日で、だから「こうのとりのゆりかご」とか養護施設団体から抗議があったなどのニュースを知った後に見たのだ。
確かにこれはアカンわ。
子どもたちの施設がまるで、旧態依然の孤児院のようで、いや、服はおしゃれなものを着せてもらっているし、料理もおいしく十分に食べさせてもらっているのだから厳密に言えば違うのだけれど、足の悪い(あえて脚本家の意図に照らせば「びっこ」と言いたくなるような)園長が脅したり叩いたりして子どもたちを威圧する描写がいくつもあって、これが養護施設の現状だと受け取られてはたまらないだろう。
昨日の放送(まだ見ていないが)ではスポンサーの表記もなかったようなのだが、今後も放送を続けられるものなのだろうか。そもそも、こういう企画がおこって製作し放映するまでこの番組が放送していい内容なのかどうか問うてみる機会がなかったのか。まぁなんといっても「読売」だから問題性を感知することもできなかったのだろうが。
私も含めて、このドラマを「見てみよう」と思った人はほとんど、あの「芦田愛菜」と、「八重の桜」や「Woman」の子役鈴木梨央の女優対決を期待しているのだと思う。
第一回を見る限り、期待を裏切らないものだったし、いかに内容がゲスでも私は番組が続く限り見るだろう。
ただ・・・もったいない。
もったいなさ過ぎる。
この二人に演技を競わせるのならもっともっと質の高いドラマ作りもできたはずだしそれがセンセーショナルな内容でなくてもきっと視聴率を稼げたはず。
それを、本当に安易に、こんな安手の薄っぺらなお話で演じさせるなんて、才能の無駄遣いもいいところだ。
製作側は、どうせ視聴者はゲス好みと見くびっているんだろう。
そりゃ、人間にはどうしようもなく、誰かを貶めることが自己の快楽になるような、卑しい部分がある。
でも、それだけじゃない。
人間のタカをくくった番組しか作らないから、自分たちの作ったもので人間の見方を縛られているんだろう。
上手な子役さんたちの黒歴史になってしまうだろうことが私には何より心配。
園長さん役の役者さんもいい演技ができるのに、この脚本家につかわれてなんだか腐臭が漂ってる気もするし、同じ轍は踏んで欲しくない。