昨日から読み始めた「あやかし草子」は昼までに読み終えた。
1話目の「開けずの間」というのがとても陰惨で恐ろしかった。
婚家に子どもふたりを取り上げられ里に帰された長女が子を思い病みついた末に頼ってはならぬ禍々しい神を家に引き込み、そのために末の弟一人を除き自らも含め両親兄弟すべて死ぬ羽目になってしまう。
叶わぬ望みが叶えられるならば、とその神の引換条件をのんでしまうのだ。
この世には、狂おしいほど欲しいものでも望んではいけないもの、というものがあるのだな。
私にはせいぜい也々くらいだけれど、世間には子どもをなくした人もいれば、伴侶と頼み切った人に別れを告げられる人もいるし、それを諦めろと言われて易々と従えるものでもないだろう。
それでもどうにもならないこととなんとか自分を言いくるめて生きていかないと、妄執を誰かの餌食にされたりするんだろう。それが禍つ神ではなくても、この世にはおそろしい「人間」というものがいるのだから。
あ、いつだったかの「あさイチ」のプレミアムトークに出てた星野源が視聴者に「一番怖いものは?」と聞かれてて、テレビのこっちの私は「人間やろ?」とツッコミを入れたらちょうどいい間で「人間です」って言ってたので「やっぱり!」と。
そうだよね~