過密すけじゅーる

投稿者: | 2019年12月18日

・・・今朝の「スカーレット」は何ですか!あれは!
(ざくっと説明すると、朝ドラでは珍しい15分間みっちり二人芝居の、主人公と結婚を誓った男性とがコーヒーカップを制作しながらのイチャコラタイムの果てのキスシーン寸止め)
私は今期朝ドラの脚本家水橋文美江がかなり好きで、始まる前からかなり楽しみにしてたんだけど、物語が女性一代記の王道らしかったので、「朝ドラ典型」にがっちりはめられた、脚本家の個性の目立たないドラマになるんじゃないかと危惧してた。
でも、実際毎日見ているとこれはなかなか一筋縄ではいかない。
王道のストーリーをなぞりつつ、テンポに緩急つけて飽きさせない。最近の朝ドラにあった絵空事のやんわりとした甘さは排除され、当時のジェンダー観や家父長制の抑圧などリアルに描いていて主人公もそこに縛られて生きているのに、その制約の隙間からあふれ出てしまう天衣無縫さがやがて主人公は女性陶芸家として羽ばたいていくのだろうということを確信させてくれる。
そんな中での主人公のロマンス。
これだけじっくり丁寧にヒロインと恋人の時間を描写する朝ドラって他にあっただろうか?思い浮かばない。15分間他の登場人物が出てこないという回も見た覚えがない。
イチャコラと揶揄的に書いたけれど、しっとりと甘く穏やかな描写で、これがかつてのフジの月九とかかつてのTBSの金曜ドラマとかなら当然な感じなのだけれど、朝ドラだからなんだかとても衝撃的なのだった。

ふたりの未来設計、そのやりとりに悲劇の小粒があるように感じてしまうのは私だけ?
モデルになった人(NHKは認めていないらしいが)は夫が弟子の女性とデキちゃって別れるそうなのだが。
八郎が「・・・済まない」って目を伏せるさまが浮かぶよ。

そんなことはさておき。
先週の金曜日は夫の入院前検査と説明だった。朝9時過ぎに病院について夕方まで休む間もなく。
夕方受けた説明では、前回受けた脳のMRIの結果がよくなく、一般的なダヴィンチ手術が受けられるかどうかわからないそうだ。
前立腺癌の一般的なダヴィンチ手術は、頭の方を25°くらい下げた体位を数時間保つので、緑内障があったり脳の血管に異常のある人は受けられない。
脳のMRI画像をもう一度精査してもらって、手術に耐えうるものかどうか判断してもらうということになった。もし体位を保つのが無理なら一般的でない体位で手術をすることになるという話だった。
2年前に受けた脳ドックでは「異常は見られない」ということだったのになぁ。なんとかリスクなく手術が受けられたらいいのになぁ。

土曜日は実家にバイクで行って、これはものすごく寒かった。日曜日の父の食事の支度をして帰った。
日曜日は大阪に行って、「萩尾望都ポーの一族展」を見たのだが、ものすごい行列(元腐女子マダムたちがたくさん)で人酔いしてしまい、昼食にいつもの洋食屋さんに言ったらそこも行列。さらに宝くじを買うのも行列(大安だったのだ)、もう疲れてしまったので早々に帰ろうと切符を買って改札からホームに行ったらJR大和路線は人身事故で不通で、いつもとは逆向きに環状線に乗って鶴橋で降り、振り替え輸送の近鉄に乗って最寄り駅まで、そこからJRの駅まで歩いて乗って、車をとめた駅まで帰ってきた。
この3日間の疲労がまだ蓄積している。年だなぁ。


蔵出し。奈良公園の鹿。