ははのひ

投稿者: | 2021年5月9日

子どものころ、お小遣いというのをもらっていなかったので、母の日に何かプレゼントをしたということはなかった。
住んでいた都営住宅の隣が都の港湾局で、「港湾局」なんていうと味気ないビルが建っていそうなものだけれど、その建物は多分昭和の初期に建てられたものか平屋の屋根付きのもので、いわばどこか田舎の村役場みたいな風情で、ただ、敷地のぐるりに生垣があってそれが赤い中輪咲きのつるバラだった。
ほんとにそれは毎年、見事に咲いた。で、一度だけだけど花の付いた枝先を1つ失敬して、母にあげた。

だから、なんとなく、私の母の日のイメージは、カーネーションよりバラ、という感じ。

もう15年位前にはなるのか、イングリッシュ・ローズをいくつか栽培していた時は、あれは少し母の日に遅れていたようにも思うが花束にしてバイクに乗り実家に届けた。
そして数年前からは「ホーカス・ポーカス」の枝変わりの深紅のバラを毎年冬に植え替えて鉢ごと春に実家に持って行き花を楽しんでもらった。
そのバラは、母の死んだ年に枯れてしまったから、多分、あっちに持って行ったんだろう。

昔は、死んだ母親には白いカーネーション、なんて言ったと思うけど、スーパーの母の日用のアレンジメントに白いカーネーションのは売ってないし、花屋で白いカーネーションって売ってるものなんだろうか。切り花は好きじゃないからお店を見ないのでわからない。

今、母がいたらいたで、こんな時代に本当に気苦労するだろうから、やっぱりいない方が楽と言えば楽なのだけれど、それでも、すこしさびしい。勝手だね。

昨日はバスタオルについたカビが取れなくて、塩素系漂白剤を2回使ったけれどダメで、ネットで調べると過炭酸ナトリウムを熱湯で溶かしたものに3時間ほど浸けるとよい、と書いてある。ドラッグストアで買ってきてやってみたら、奥さん!ホントにきれいになりましたわ!
母が貧しく生まれ育ったから、これに限らず、洗濯の技術というものを学ぶことがなかった。ネットさまさま、逐一勉強である。