霜月の奈良はそれなりに寒くなってきた。
バイクで長距離移動の時はすでに、ヒートテックの極暖をご着用である。
7日の日曜日に実家に行ったときに晩御飯の支度をしていたら、父が「今日、鍋にするゆうてなかったか?」と唐突に言う。
そんな話は私には初耳だが、父は時々怪しくていろいろ記憶の取り違えがあったりするので、あまり強く否定はせずに、「今日は鍋ちゃうよ~」と流しておいた。
いつも、市内に住んでいる父の姉が孫と一緒に日曜日は訪ねてくれて、出来合いのお弁当を夕食用に買ってきてくれるのだけれど、その日は「来週は来られへんねん」と言う。
それならば、と、父に、「そんなら来週はお鍋しようか」と言うと、「無理に来んでもええぞ」などと断るのだけれど、夫と二人で「まあええやん、来るよ。何の鍋しようか。お父さんおでん好きだから、おでんにしよか」ととりなすとまんざらでもなさげだったので、昨日はまた実家に行っておでんにした。
前日に父は体調が悪かったようで心配したのだけれど、日中は元気そうで、テレビを見ながら談笑して、おでんはいつもの健啖ぶりは見せなかったけれど、そこそこ食べた。
おでんの代金を出したがったが、それは断った。余命宣告されてポンコツな父でも、親としてのプライドがあったりして、そこのところを傷つけないように、だがあまり負担をかけないように交流するのは、非常に難しい。
昨日は弟が届けてくれた地元の新米を炊いておでんと一緒に食べた。おいしかったーー
で、おでんだけれど、少人数でいろんなタネをそろえると、鍋に入りきらない。それで、そこそこ中途半端なタネが残ってしまった。
夫のリクエストで、今日もおでん、ということになり、さっきから大根下茹でしたり、卵を固ゆでにしたりしている。手羽元を入れてくれと夫のご所望である(夫の家では定番だったらしい)。
さっき買い物に行って、おでんダネの買い増しをしてきた。これ、下手をすると無限おでんループに陥る罠である。
明日はさすがに違うものが食べたい。
そんなこんなで、みなみなさまも暖かい夜を過ごされますように。
