昨日は、行ったことのないところに初詣に行ってみようと、夫が探した宇陀市の龍鎮神社というところ(年女なので龍がらみのところがいいという希望を汲んでくれた)に午後から出かけて、何度か行った室生ダムのそばだったからすぐに場所もわかって、ダムの駐車場に車を停めてダム湖を見ながら歩いて神社に詣でて、小雨に降られたりもしたけれどほとんど渓谷ハイキングのような道程を楽しんで3時過ぎに車に戻ってきた。
帰り道は長谷寺や大神神社のそばを通ったら混むやろかと思いながらさほどでもなく、でも中和幹線をそのまま走ったら橿原神宮やイオンモールがらみの渋滞に巻き込まれるかも?とまほろばキッチンのところで北に折れて新ノ口(にのくち)の方に抜ける裏道を通って帰ろうとした。
ともだちに年明けのご挨拶をLINEで送ろうとしてスマホを見たらNHKニュースアプリの通知がちょうど入って、能登の地震が震度5強とのこと。ともだちのことが心配ですぐLINE入れようとしたらスマホのビープ音が鳴りだして、夫のスマホも。そして走っている地域の町内放送でサイレン。「緊急地震速報です」。スマホも同じ表示。道の両側が田んぼの細い道を走っていたけれどゆっくり車を停めたら、ゆらゆらゆらと車が揺れ出しだんだん揺れ方が大きくなった。そしてなかなか揺れが収まらない。
どうにかこうにか揺れはおさまった。
その時まで、さっき通知の来た能登の地震とは別に、関西の近くで地震が起こったのかと思っていた。
家のことが心配だったのでゆっくり車を走らせた。
何をどうしたのか覚えていないのだけれど車に設置のディスプレイがテレビの画面を映してNHKの女性のアナウンサーが「津波が来ます。逃げてください!」と叫んでいる。その時やっと北陸で起こった地震だとわかる。奈良でこんなに揺れたのだからよほどのことだと思う。
ともだちにLINEをした。手が震える。
走りながらだとディスプレイは音声しか流さないのだけれど、女性アナウンサーはずっと激しい口調で避難を呼びかける。東日本大震災の報道を見直して、避難を呼びかける際に危機感を持ってもらえるようなやり方に変えたと前にテレビで紹介していた。これがそれなのだ、と。
ともだちから返信がくる。無事でよかった。
動揺して事故など起こしてはいけない。夫にゆっくり気をつけてと声をかける。
夫が「給油して帰ろう」という。さすがウチのトーチャン。
給油してまたゆっくり走って帰宅。
家に帰ってからはずっとNHKを見ていた。
何度も何度も鳴る緊急地震速報。
大きな余震が来ませんように。余震が早くおさまりますように。
被害があんまりありませんように。
奈良は2か所だけ震度4であとは震度3だったのだが、車に乗っていてあんなに揺れるなんて震度3でも4に近い方だったのだろう。
ともだちのあたりのライフラインの状況を調べる。大丈夫そうだ。
12時前までテレビをつけっぱなしで見てそれから布団に入った。
天気の良い今日はどこか鳥活遠征に行くつもりにしていたけれど、何か連動しても怖いから、近所の公園を歩きに行った。
お昼は家で餅を食べて午後はゆっくりした。夫はとうとうPCを買い替える手続きをした。
亡くなる人が刻々増える。被害が目に見えてくる。
新潟地震の発生した年に生まれて、子どもの頃は地震が起こると想像しておびえていた私が、自らは大きな地震に遭ってはいないけれどももう何度も大震災というものを見聞きして、今度の地震も誰がどんな風に苦しみ、誰がどんな風に手を抜き、誰がどんな風に人を見殺しにするのかもうわかってしまっているような。
原発、今度もまた、なんてならないよね?
命よりたいせつなもの、あるわけないでしょう?