・・・いやどうぞお悔やみの言葉なんか下さらないで。
先週から容態の悪化で個室に入ることになった伯父だった。
個室、というか2人部屋らしいのだけれど、差額ベッド代が12600円(税込)なんだそうで、ロクデナシの、借金まみれの、甲斐性なしの伯父が、ただ寝てるだけで1日12600円!というのを母も叔母も姪も毎日苦々しく思っていたのである。
つまり「早く死んだらいいのに」という言葉が電話では行きかっていた。
伯父はこの8日の間に一度かなり悪くなり、叔母は3つも掛け持ちしているパート仕事を休んで駆けつけたらしいが、そのときは持ち直したらしい。叔母の世帯は連れ合いが無年金者だし叔母自身はまだ年金受給者ではないので60過ぎても3つのパート仕事を掛け持ちしないと生活できない。
昨日も朝に電話がかかってきて血圧が落ちてきたので危険だと言われ、「夕方まで持ちませんか」と医者に聞いたら「ちょっとそれは・・・」と口を濁され、仕方なく昼で仕事を早退してきて付き添っていたが結局死んだのは日付が変わってからで、寿命とはいえ伯父は最期まで人に迷惑をかけ通しだったということだ。
子どもの頃伯父が大好きだった。親に買ってもらえないマンガなどよく伯父は買ってくれた。伯父は若い時からお金を計画的に使うことができず、パチンコや競馬で金を遣ってしまって私にものをねだられて買ってやりたいのに金がなくて、上の伯父に些細な金を借りて買ってくれることがたまにあった。
あ~あダメなおじちゃんだなぁと子ども心に思っていたけれどそのダメさ加減が愛すべき範疇を超えて、何千万というお金を湯水のように遣ってこんな末路をたどるものとは考えもつかなかった。
オカネちゅーもんは、オッカネーーなぁという話(残念!)。