お医者からもらった飲み薬は普段花粉症の時に飲んでいる抗ヒスタミン剤のネオマレルミンよりも弱いみたいで、朝起きたら一番かゆかった背中の一か所はやはりかゆくて、でもお医者はかいてはいけないと言っていたので虫刺されの薬を塗りながら一所懸命辛抱していた。
かゆみが取れていないということは眠気の方はさほどでもなく(というか早朝覚醒で3時に起きちゃった)、夫は家でゆっくり休んでと言って出かけたが実家のことをやり切れずに年を越すと余計にストレスに思うので電車に乗って実家に出かけた。
両親の寝室の照明がかなり大きめなもので、掃除のためには天井から取り外さなければいけないけれども父の腕のチカラでは無理になってきて、今年はもうしない、ということだったので助っ人に行ったろ、と思っていたのである。実家に着いて早々、こたつテーブルの上に台所のイスを載せて照明を外した。さほどのことはなかった。
その後照明のカサから本体を外してカサを拭いて、照明のところを拭いているときに、プラスティックでできている蛍光管を受ける部品がポッキリ折れてしまった。マズいと思ったが、その部分がなくともとりあえず蛍光管は支持できるのでよしとして、元通りカサの内部に本体を入れようとしたらなぜかうまく入らない。四苦八苦しているうちにさっき壊した部品がないせいで蛍光管がぐらついてしまいそれを支えようとしているうちに円形の本体部を差し渡している別のプラスティックの部品が本当に見事に真ん中でポッキリ折れてしまった。どうにもこうにも再起不能。
手伝いに行ったつもりが照明を丸ごと壊すなんて。ああ、ああ、ああ・・・
夜照明のない状態で足元のおぼつかない両親を過ごさせることはできない。
慌てて徒歩圏のホームセンターまで行き、LEDのシーリングライトを買ってくる。
帰宅すると父が壊れたプラスティックの部品を一所懸命くっつけていたがやはり不安定だし、弟が買ってくれたン万円もする照明に比べると貧弱この上ないが買ってきたン千円のシーリングライトを取りつけた。
私は年末年始になるとよく実家のものを壊すのだ。ずっと以前は来客用のコーヒーカップを割ったし、数年前はファンヒーターのボタンを強く押し過ぎて壊した。
そういう過去の出来事がフラッシュバックして失敗したくないと思うのに失敗を招いてしまうのだ。
手伝いに行ったのに仕事を増やして、LEDの代金も自分で払ったのだが父に代金を押し付けられ断れなかったし、実家にいる間中両親に謝っていた。
トイレ掃除をして、両親の食事の片づけをしてから実家を辞した。
気も滅入り、謝りすぎて疲れたけれど、唯一よかったのは、気持ちが忙しすぎたからかかゆみの方を感じる間がなかったことくらいか。
仕方ない。やっちまったことはしょうがない。
明日のピカピカのおひさまをただただ待とう。