この花の名前は何ですか?
私にとってはおいしい釣り針だ。花の名前のことを考えるのが大好きだから。
私には他にとりえがないし、人の役に立てるのはうれしいし、花の名前をたくさん知ると世界が広がると実感していて、その心地よさをたくさんの人に知ってほしいから。
厳密に言うと、ほんのちょっと、そんなに花の名前知っててスゴイって言って、っていう意識もある。この、ほんのちょっとの意識が曲者なんだな。
実際のところ、花の名前なんてどうでもいい人はいっぱいいて、「この花の名前教えてください」って言う人の8割がたくらいはそれが本気じゃないことも知ってる。
同じ人が1年経ってまた同じ花の名前を初めて知ったように言う。そんな場面にfbで何度も遭遇して、ほんのちょっとなんだけどなんだか心が傷ついた。花の名前なんてどうでもいい人が大半なんだと知ってても傷ついた。
それでも尋ねる人がいたらお節介なもんでつい、「この花は・・・」なんて言ってしまう。
何度もそんなことをしてきて、もうイヤになった。
「この花は〇〇の花です」という度に、自分の中の「褒められたい気持ち」を後ろめたく感じる。その都度その都度小さな自己否定をする。
私が勝手にしていることだけど、花の名前を答えるたびに私は自分に傷をこさえている。
それなのに、その同じ人がまた花の名前を聞く。「えー、なんでよー」って思ってしまう。私の傷はどうなるの?って思ってしまう。
だから、「もう、おしえたらへん」。
今でもTwitterでたまに「この花の名前は何でしょうか」ってツイートが流れてくることがあるけど、つい、手が動きそうになるけど、やめる。
本当に知りたいことならちゃんとその人のところにその「知」はやってくる。
お節介はもうやめ。
よほど気ごころの知れた人以外には、この話題では絡まないことにした、というのが私の現在のスタンスです。