今日は「ボタニカ」を読み終えた。
最後までどうしようもない男で、家族にも友だちにも支援者にも多大な迷惑をかけるのだけれど、それでもみな彼のことを気にかけて、どうしようもないヤツと思いながら手を差し伸べるのだ。
私みたいな孤立の人間と、どっちがいいんだろうか。
どこにも行ったことがなく、見たことのない植物ばかりだけれど、私がいろんな植物の名前を知っているのは、この世に図鑑というものがあって、こんな貧しく育ったものでも学校やら図書館で図鑑を見られるような時代に生まれたからだ。そういう世の中を作ることのものすごく大きな部分をこの人が担ってくれたのだというのはわかる。
私も植物が好きで好きで仕方ないけれど、生家を没落させ家族を犠牲にし借金まみれになろうと地を這うような研鑽を積むほどぶっ壊れてない。だから私は何も成さない。
ぶっ壊れてても、そのぶっ壊れ具合を愛おしく思い支えてくれる人がいる。この人は幸せだなぁと思った。
私は人に寄りかからないで、だから誰にも愛されずに、多分のたれ死ぬ。
でもそれでいい。だって他の生き方はできない。
夫がクリスマスプレゼントに買ってくれた「ボタニカ」がなかなか読めずにプレッシャーだったので、ようやく肩の荷が下りた。
しかしまだ積読がある。読まないと。
今朝は歩けた。夕方から大雨。まだ降ってる。