今日は朝の犬の散歩の時カメラを持って行って古墳のある禿山の写真を撮った。
↑朝日でまぶしすぎたので少し暗くレタッチしてある。禿山の東側からの画像。
ついこの間までロープが張ってあっただけの出入り口(ウチの住宅地の道路に面している)は新品の「立入禁止」の看板がついていた。
買い物ついでに周囲から写真を撮ってきた。
↑禿山北側から。カメラの向いている正反対の方向(私の背中側)の丘陵からは弥生時代の銅鐸が見つかっている。
↑発掘現場のクローズアップ。
おそらくこのあたりが重機で壊してしまったという3世紀後半の久渡3号墳。
↑禿山西側から。パチンコ屋の駐車場越しに。
画像の右側のブルーシートで覆われているあたりがもしかすると久渡2号墳?そうだとすると高市皇子の墓かも、というところ。
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重機で壊してしまったのは発掘調査が始まってすぐの去年の晩秋らしい。
この発掘調査はもちろん、宅地開発の前提としてのものだった。
だから、破壊されてしまった3~5号墳のあたりの発掘調査にかかる費用は開発業者から出ている。
私は毎日毎日この古墳の横を必ず通っていたのだけれど、重機が里山の緑を無残に剥ぎ取る様子こそ派手だったが、後は調査しているんだかしていないんだかぱっとしない様子だった。
あちこちで発掘調査は見かけるけれどもその光景で見慣れたたくさんの作業員が配されている様子などまるでなかった。
ところで、この古墳のある上牧町というところはついこの間まで「早期健全化団体」というありがたくない烙印を押された自治体だ。
夏の暑い時にも町民プールは開場せず、とても立派な町営ホールがあるけれどずっと閉館で、広報誌には広告がバンバン載り、という(いや私が不勉強だからこのぐらいしか知らないけれどももっといろいろあると思う)涙ぐましい努力で、今年度からどうにかその不名誉な看板をはずすことができたらしい。
そういう町だから発掘調査の予算というのは多分とってもお粗末に決まっているし、どちらかと言えば、とりあえず決まりだから発掘は業者負担でやってもらって、つつがなく開発が済めば税収も多少は増えるだろう…くらいな思惑だったんじゃなかったのか。
だから本当は人海作戦で遺物を傷つけずに丁寧に発掘すべきところを重機でざくっと行ってしまったんじゃないか。
もちろん、開発業者の方で金を出し渋ったんだろう。重機の方が手作業よりもはるかに費用が安くて済むからね。
でもしかし、掘ってみたらとんでもないものが出てきてしまった。業者にしたら踏んだり蹴ったりだろう。開発は丸つぶれだし調査費用は取られるし。
上牧町としても皮算用もご破算で、しかし更なる調査はどうしても必要だから調査費用をどうやって引っ張ってこようか根回しに奔走して、やっと目途がついて今回の銅鏡発見の公表になったんじゃないか?
壊してしまって半年以上たってからのこの報道というのはそういういきさつなんじゃないかなと妄想してみたりするのだ。